水のコラム

断水時の正しいトイレの使い方とは?注意するべきポイントも解説!

2022年01月27日  トイレ


断水時のトイレは、いつもどおりに使ってはいけません。ついうっかりいつもどおり使ってしまうと、汚水が溢れ出てしまい、部屋にダメージを受けてしまうことも。

断水が起きたときにどう対処したらいいのか、正しい知識を頭に入れておくと、慌てずに対処できます。台風や地震などが起こった際の断水時に正しく行動できるよう、トイレの使用方法について確認していきましょう。

断水の主な原因

断水となる主な原因を知っておけば、事前に「断水になりそう」と予測を立てることができます。
主な原因を知っておきましょう。

■自然災害
断水の原因として、まず考えられるのは自然災害です。

水道管は地中に埋まっていますから、地震の揺れで水道管にヒビが入ったり破裂したりすることで断水となることがあります。また、強風によって引き起こされた停電により、水を送る設備が停止し断水となるケースもあります。

■豪雨
豪雨の際には川の水が増水して決壊し、断水を招くことも少なくありません。一か所の破損でも広い範囲で断水となる場合があるので、自宅付近が安全でも注意が必要です。

■水道管の劣化
水道管の経年劣化するものです。長く使用していると、劣化によるヒビが発生し、そこから水が漏れ断水してしまうこともあり得ます。

道路が水浸しになっているのを見かけたら、水道局に連絡して確認してもらうと良いでしょう。他にも水道管から水漏れしている可能性が考えられます。

■停電
マンションやビルなどの断水の原因としては、停電も要因の一つとなります。

高層階の建物では、各家庭に水を供給するために、給水ポンプが使われています。給水ポンプは電気で作動しているため、停電するとポンプが作動せず断水が起こるのです。

停電だけではなく給水ポンプ自体に問題がある場合も考えられ、給水ポンプの定期点検は欠かせません。建物が断水している場合は、電気系統や給水ポンプのトラブルも疑いましょう。

断水時の正しいトイレの使い方
断水してしまうと日常生活にも支障をきたすことが考えられます。

断水している時にトイレに行きたくなってしまったら、どうしたら良いか困惑してしまいますよね。万が一のときに困らないように、どのようにトイレを使用したら良いのか確認しておきましょう。

まず水を用意します。トイレ1回の使用に10ℓほどを目安にして下さい。家庭内に飲み水用以外の水は備えてあるでしょうか。なければ購入してくるか、汲んでくるかしなければなりません。

お風呂の残り湯をトイレに流すことはおすすめできませんが、やむを得ない場合もあるかもしれません。お風呂の残り湯は細かな異物を含んでいるため、間違ってトイレタンクに入れてしまうと故障を招くことになり兼ねないので、入れないように注意しましょう。

次に使用するトイレのタイプを確認します。

オート便器洗浄・オート開閉の機能を使用していた場合は、その機能を切って下さい。トイレの回りに新聞紙や雑巾を敷いて、汚水が跳ねてしまった場合に備えます。雑菌の増殖を防ぐためです。

用が済んだら、用意した水(6~8ℓ)を一気に便器の中心めがけて流し込みます。その後、さらに3~4ℓの水を流します。

便器内の水位が低い場合は水を追加するようにしましょう。排水管が汚物で詰まらないようにするために、2、3回の使用ごとにできれば10ℓ以上の水を流すようにして下さい。

かなりの水量を必要としますが、詰まりの被害を起こさないためにも上記を目安に使用するようにしましょう。

断水時にトイレを使用する際に注意するべき点

断水時にトイレを使用する際の注意点についても確認しておきましょう。

一番大事なのは、断水時、トイレ使用後に水を流す時は必ず便器に直接流すようにすることです。トイレタンクに水を溜めることは、トラブルにつながる場合があるので避けましょう。

タンク内の水だけで流そうとすると、水量不足で流し切れずトイレが詰まる恐れがあります。

これは通常時、洗浄に使われているのはタンク内の水だけではなく、給水された水も一緒に使われているためです。水の量もポイントとなるので覚えておきましょう。

同じく便器に直接流し込む時にペットボトルを使用するのも、水量不足となります。バケツなどを使用して一気に流すようにして下さい。

またお風呂の残り湯は、髪の毛や汚れなどのゴミが詰まりや故障の原因となり得るため、使用はなるべく避けるようにしましょう。

基本的には便器に直接水を流し入れることで、トイレを使用できますが、別の方法を推奨しているトイレもあります。いざという時のために、取扱説明書を一度確認しておくと、安心です。

また、断水時にトイレを使用するのは排水管に異常がない場合に限られます。排水管に異常がないと確認できないうちは、簡易トイレを使うようにしてトイレの使用は控えるようにしましょう。

断水時にトイレを使用するべきではないケース

状況次第では、トイレを使用してはいけない場合もあります。

断水時にトイレを使用するべきではないケースとしてどんなことが考えられるでしょうか。
まずは自宅のトイレの排水管に異常がないか確認しましょう。

便器下部からの水漏れはないか、床下や天井から水が垂れてはいないか、汚水の臭いはしないか、などを注意してチェックすることが重要です。

排水管に異常がある時にトイレに水を流してしまうと、逆流して便器から汚水が溢れ出てしまうことが予想されます。また無理に流してパイプを詰まらせてしまうと、復旧までにより多くの時間と費用までかかる場合もあります。

自宅だけではなく、下水道施設が被害に見舞われている時もトイレを使用するべきではありません。地中の水道管や排水管が破損している場合は、注意が必要です。下水道施設の被害状況を確認する際は、液状化現象でマンホールが浮き上がるような状況になっていないかなどの情報も集める必要があります。

下水が溢れ出てこないことや、排水設備に破損がないことを確認するまでは、トイレは使用しない方が良いでしょう。

また、浄化槽を使用している場合は、浄化槽に被害がないかも確認してください。浄化槽自体の破損や汚水漏れの他、電気系統にトラブルが起きている場合もトイレの使用は控えた方が良いです。なお、その他にもトイレを流した際に違和感があれば要注意です。

バケツで水を流した時に、いつもと違う音や流れ方だと感じた時は、迷わず使用を中止しましょう。

そのほかに、自治体から「トイレに水を流さないように」と要請や指示が出る場合があります。下水に水を流さないよう通達があれば、しっかりと守らなければなりません。

まとめ

断水が起きた時、どこから正しい情報を得れば良いか、日頃からアンテナをはっておくと、慌てずに対処できるのではないでしょうか。

断水はさまざまな要因で起こり得ます。正しく判断できるよう、知識を整理しておきましょう。実際に困った状況を体験しないと、なかなか断水時のトイレの使用方法についてまで備えが回らないかもしれません。

しかし、トイレは生活していく上で欠かすことのできない重要な設備です。近年、自然災害により生活が制限される場面が多く見られます。

断水もその一つです。日頃から必要な情報には耳を傾け、万が一の時に生かせるように備えておくべきといえるでしょう。トイレが使えない時のことも合わせて考えておくことが、速やかな対処へとつながります。

わかやま水道職人(和歌山水道職人) 0120-492-315

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