水のコラム
洗濯機の排水口つまりの対処方法や排水口の掃除方法
洗濯機の排水口は掃除が難しいと考えている人は多いのではないでしょうか。しかし、自分で掃除できる箇所でもあります。
今回は洗濯機の排水口がつまった場合の対処方法や、つまりを予防する方法をご紹介します。掃除の仕方が分かれば、定期的なメンテナンスもすることができるので参考にしてみてください。
排水口と排水溝の違い
まずは、混同しやすい排水口と排水溝の違いを知っておきましょう。どちらも読み方は同じ「はいすいこう」です。
排水口は、キッチン・お風呂場などの水回りにある排水が流れ出る穴のことを言います。日常から接している目にする機会があるので、排水口はイメージしやすい人が多いのではないでしょうか。一方、排水溝は屋外にある排水用の溝(みぞ)のことです。こちらは意識しないとあまり見る機会がないかもしれません。
排水口は屋内にあり、排水溝は屋外にあることから別の場所をそれぞれ表す言葉で、違いは明らかです。排水が流れる場所という共通点があることが混同しやすい理由かもしれませんが、実際に混同して使われている例もあるので注意して見極める必要があります。
「キッチンの排水溝」のように表記されている場合は、キッチンは屋内に設置されているので、排水口のことを指していると推測することができます。読み方が同じことから変換ミスなどが生じやすい言葉です。
Webサイトの文章でも混同しているケースはよく見られるので、誤って覚えないように内と外で「はいすいこう」を区別できるようにしておきましょう。
洗濯機の排水口がつまった際の対処方法
洗濯機の排水口がつまる原因は何でしょうか。ここでは、つまる原因とつまりやすい機種、つまった場合の対処方法をご紹介します。
■排水口がつまる原因とつまりやすい機種
洗濯機の排水口がつまる主な原因は、洗濯物に付着している衣類の繊維や毛、ほこりなどが水と一緒に流れ、排水口内にたまり、かたまりになることです。洗濯機を使う期間が長くなるにつれ、排水口の汚れがかたまりになっていきます。
また、節水のためお風呂の残り湯を使っている方は注意が必要です。お風呂の残り湯に入っている毛や垢なども水と一緒に洗濯機の排水口に流れてしまうため、つまりやすくなります。
さらに、洗濯機は主に「縦型洗濯乾燥機」と「ドラム式」の2種類に分けられますが、洗濯機の機種によっても排水口のつまりやすさが違います。近年、ドラム式は、在宅時間が増えたことに伴い、家事を負担してくれる乾燥機能がついている時短家電として人気です。
しかし、ドラム式の方が縦型洗濯乾燥機より排水口がつまりやすくなっています。理由は使用する水量の違いです。節水効果が高いことがドラム式洗濯機の特徴ですが、必然的に排水口に流れていく水量が少なくなるため、衣類の繊維や毛が水と一緒に流れにくくなり、つまりの原因になります。
ドラム式を使用している人にとってはデメリットになりますので、気を付けるようにしましょう。
洗濯機のエラーや、洗濯機の排水口から水があふれるトラブルでよくある原因は、排水口のつまりです。洗濯機を長く使いたい人は定期的なメンテナンスを行いましょう。
■つまったときの対処方法
実際につまってしまったときの対処方法を手順に沿ってご紹介します。
最初に排水口の位置を見つけます。排水口の場所は住宅によってさまざまですが、排水口を見つけたら防水パンの有無にかかわらず排水口の様子を確認しましょう。できるだけ水が流れているときに注意を向け、ゴボゴボと空気を含んだような異音がするときは排水口がつまっている可能性が高いです。
排水口がつまっていると判断したら、排水口が見えるように洗濯機を移動します。洗濯機はかなりの重量があるため、1人で動かすことが難しい場合は、無理せず誰かに手伝ってもらいましょう。
ドラム式のように重量のある洗濯機によっては男性2人でないと動かせないものもあります。洗濯機を動かす際は、必ずコンセントを抜いて、給水ホースなどの場所に注意して動かすようにしましょう。
排水口を見える状態にし、排水ホースを持ち上げ、排水エルボを外します。エルボはL字型の接続管で、エルボは排水ホースとのつなぎ目を締めている金具を緩めると外すことが可能です。
排水ホースとエルボを外した後、蓋、排水トリップを取り外しましょう。洗濯機の排水口の詳しい掃除方法は後述します。
洗濯機の排水口つまりを予防する方法
洗濯機は重量があるので移動するだけで一苦労ですよね。トラブルが発生する前に、排水口をつまらないように予防することが一番の対処法と言えるのではないでしょうか。そこで排水口のつまりを予防する方法を3つご紹介します。
1つ目の方法は、洗濯槽のメンテナンスを行うことです。近年の洗濯機は縦型洗濯乾燥機・ドラム式にかかわらず、カビ予防や洗濯槽の洗浄などの機能が備わっている機種も多く、以前よりもメンテナンスが簡単になっています。実は機能があることは知っていても、使ったことがない方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。定期的にメンテナンス機能を使用しましょう。
メンテナンス機能は通常の洗濯より時間がかかるため、洗濯を回そうと考えているときは使用を控えましょう。仕事やお出かけなどで日中に家を空ける日の出発前にするのがおすすめです。
また、毎月第1月曜日のように、行う日付、もしくは曜日を決めましょう。うっかり忘れを防ぐことができるうえ、定期的なメンテナンスにつながります。たったこれだけ、と思うかもしれませんが、効果があるのでやってみましょう。
2つ目の方法が、排水ホースを交換することです。排水ホースは洗濯の回数を重ねると知らず知らずのうちに内部に汚れがたまっていきます。排水ホースはネット通販やホームセンターなどで購入することができるので、半年に1回など頻度を決めて排水ホースを交換してみてはいかかでしょうか。
また、排水ホースに糸くずボックスと呼ばれるフィルターをつけることで衣類の繊維などの糸くずが排水口につまることを防ぐことができます。洗濯槽の中にある糸くずフィルターも定期的に確認し、ゴミがたまっていたら捨てましょう。気づかぬうちにゴミがたまっているかもしれません。
3つ目の方法が、お風呂の残り湯を使用しないことです。水道代の節約には効果的ですが、お風呂の残り湯には入浴した人の身体からでる垢などが混ざっています。排水口のつまり予防するには、控えることをおすすめします。
洗濯機の排水口の掃除方法
掃除方法はいくつかありますが、排水口周辺が汚れているため、雑巾などを用意し、手が汚れないようにゴム手袋を使用し作業しましょう。
1つ目に紹介するのは、重曹と酢を使った掃除方法です。重曹でブラシなどを使い排水口周りを掃除し、排水口に直接、排水口が見えなくなるくらいまで十分に重曹を入れましょう。
その重曹の上から酢を入れ、重曹と酢がしゅわしゅわと反応してきたら入れるのを止めます。15分~30分放置したあと、水を排水口に流し込みます。効果を上げるためには、水よりもお湯を使うことがポイントです。
しかし、熱湯を流すと排水口の管が変形してしまうおそれがあるため、お湯の温度は40°前後で流しましょう。
酢の臭いが気になる人は、酢の代わりにクエン酸を使っても同様の効果が得られるのでクエン酸を使用するのがおすすめです。
2つ目はパイプクリーナーを使う方法です。重曹を使用したときと同様に排水口の周りを掃除し、排水口に記載されている容量を守ってパイプクリーナーを入れます。約30分程度放置し、水を一気に流し込みます。
重曹と酢を使用したときと同様にお湯を使うと、有毒ガスが発生する可能性があるため、パイプクリーナーを使用するときは必ず水を使用しましょう。排水口の掃除が終わったら逆の手順で、元通りにします。
つまりが解消したか調べる方法は、洗濯の脱水モードにすると分かりやすいです。問題なく水が流れれば成功です。
まとめ
今回は排水口がつまった際の対処方法や予防方法をお伝えしました。排水口が汚れてしまうと、つまりの他に室内が臭くなってしまうこともあります。
排水口の掃除は目に見えない部分で頻繁には掃除しづらいですが、自分自身での予防や掃除も可能です。しかし、緊急的なトラブルの発生やつまりが解消されない場合は、業者を利用するのも一つの手段です。
定期的なメンテナンスを心がけ、紹介した方法を試してみてください。