トイレの便器で詰まりが起こる原因と対処法 |

水のコラム

トイレの便器で詰まりが起こる原因と対処法

2021年07月12日トイレのトラブル

トイレを詰まらせ、今にも便器から溢れそうな水を前に焦った経験がある方も少なくないでしょう。今まさに、その局面に立っている方もいるかもしれません。今回は、トイレの便器が詰まってしまう原因と対処法をご紹介します。

トイレの便器が詰まったときの症状

トイレを使用したとき、いつもと違う症状が出ていたら、それは”詰まり”によるものかもしれません。異変に気付いた段階で、早めの対処を心掛けましょう。

・水の流れが滞る
便器の排水口が詰まっていたりタンクに問題があったりすると、水の流れが停滞します。まずは、タンクの中に異物は入っていないか、タンク内の水量は足りているのかチェックしましょう。タンクにこれといった問題が見受けられない場合、多くは詰まりが原因です。

・水を流すと水位が上がる
水を流した後に水位の上昇が見られた場合は、便器の詰まりを疑いましょう。時間の経過とともに水が引いたとしても、詰まりやすくなっていることに変わりはありません。対処を怠ると、便器から水が溢れ出る状況に陥る可能性があります。

・悪臭がする
普段はしないような臭いがする場合、排泄物が完全に流れ切らないまま、排水管の中に取り残されている恐れがあります。また、排泄物以外の詰まりであっても、水や空気がうまく流れなくってしまい異臭が漂うことがあります。

・「ボコボコ」音がする
水を流す際に、「ボコボコ」というような音を聞いたことがある方もいるでしょう。そのほとんどは、排水時に空気を取り込む音であるためとくに問題ありません。ただ、音とともに上記のような症状がみられたり、これまで聞いたことのないような音であったりした場合は、詰まりの発生を疑いましょう。

トイレの便器が詰まる原因

トイレの便器が詰まる原因は、大きく3つです。

・異物を流した
比較的多い原因が、水に溶けない異物を誤って一緒に流してしまうことです。よくある例としては、アクセサリーやおもちゃ、ペンやライターなどが挙げられます。また、一見流しても問題がないように感じるティッシュペーパーやペットの糞は、水に溶けない性質です。
故意に流すことは絶対に止めましょう。

・流す水量が足りない
節水などの理由から、日常的に水量を「小」にして流していたり、節水用品を使ってタンク内の水量を少なくしていたりする方は、詰まりを引き起こすリスクが高くなります。流す水量が不足すると、排泄物やトイレットペーパーを完全に流し切れず、詰まりが生じやすくなります。

・尿石が溜まっている
トイレの壁や床に、黄色に近い茶色の汚れを発見したことがある方もいるでしょう。それは尿石によるものです。長い間、トイレ掃除しないまま放っておくと、固くなった尿石が排水管の中で蓄積し、詰まりの原因となります。

トイレの便器が詰まったときの対処法

詰まりの原因がトイレットペーパーである場合や、まだ完全には詰まっていない状態の場合、自力で対応できることもあります。その際は、止水栓を閉めることを忘れないよう注意しましょう。ウィシュレットの場合には、電源を引き抜くことも忘れないでください。

・バケツとお湯で対処する方法
便器の中の汚水を、バケツで可能な限り汲みだします。便器の半分程のお湯（40～50℃）を、やや高めの位置から2～3回に分けて注ぎます。詰まりをふやかすために1時間程放置した後、バケツで水を流してみて、問題なく流れるようであれば完了です。

・重曹とクエン酸で対処する方法
重曹1/4カップを便器の排水口に振りかけた後、クエン酸1/2カップを注入します。その後、便器の半分程のお湯（45～50℃）を注いで1時間程放っておき、その後バケツで水を流します。問題なく水が流れれば完了です。また、クエン酸はお酢でも代用できます。

・ラバーカップで対処する方法
便器周りに汚水が飛び散りやすいため、新聞紙やビニールシートを床に敷くなどの対策をとることを推奨します。まず、適量（ラバーカップのゴム部分が水からはみ出さない程度）の水位になるまで、バケツや灯油ポンプで調節しましょう。ラバーカップを便器の排水口に押し付け密着させた後、力を入れて引き抜きます。これを詰まりが解消されるまで繰り返し、水が滞りなく流れるようになったら完了です。