水のコラム
トイレの水漏れは便器のヒビが原因？応急処置や注意点も紹介！
トイレの床が濡れていて便器と床の間から水が漏れてきているのが確認できた場合は、便器にヒビが入っている可能性が考えられます。便器のヒビはなぜ起こるのか、その原因や対処法について詳しくご紹介しましょう。
便器はヒビ割れする素材なのか？
水漏れの原因が「便器のヒビ」と考えたとき、「そもそも便器がヒビ割れを起こすことはあるのか？」と疑問に思う方も多いでしょう。現在作られている便器の素材は、どのメーカーでもほとんどが陶器です。
陶器は粘土や陶石などの天然原料を元にして作られたもので、衛生面も耐久性も優れているため、便器の素材としては適切と考えられています。陶器製の便器は強度が高く、経年劣化しにくいのが特徴で、その寿命は25～30年と長めです。
当然、簡単にヒビ割れを起こすようなことはありませんが、稀に以下のような理由でヒビが入ることもあるので注意しなければなりません。
便器のヒビ割れを引き起こす原因
陶器製の便器は普通に使用していればヒビ割れが発生する確率は低いです。しかし、予想外の力が加わったときだと話は別になるでしょう。
たとえば、トイレの上部にトイレットペーパーや掃除道具を置くための棚を設置している家庭は多いはずです。その棚の上にあるものを取ろうとして、便器に足をかけて全体重を乗せた経験はありませんか？これは便器に本来かかることのない力であり、このような力が加わることを想定して作られていないため、ヒビが入ってもおかしくないのです。
また、重いものを思いきりぶつけてしまったときも同様です。トイレタンクの中を掃除しようとしてタンクの蓋を外し、うっかり落としてしまった場合などはヒビが入る可能性があります。そのほかにも、トイレが詰まってしまったときに、熱湯を流し込んで詰まりを解消しようとした結果、便器が熱さに耐えられずヒビが入ることもあるのです。
便器がヒビ割れを起こすとどうなるのか？
便器にヒビが入ると当然、水漏れが起こります。しかも、用を足した後の汚れた水も漏れてくるため、その被害は相当大きくなることが予想できるでしょう。床は汚水で水浸しになり、床材にも浸透して腐食やカビの発生を招きます。
床材の張り替えだけでなく消毒作業なども必要になるため、高額な修繕費用がかかってしまうことになるのです。また、集合住宅だと下の階にも水が漏れて大きなトラブルに発展することもあるでしょう。高額な修繕費用を請求されることも考えられます。
・結露によるものではないか確認を
トイレの床が濡れている原因が水漏れではなく、結露によるものである可能性もあります。特に、梅雨期で湿度が高いときや、トイレの暖房を入れていて室内外の温度差が大きいときなどに起こりがちなので注意してください。便器やトイレタンクの表面に水滴がつき、その水滴が落ちてきて床を濡らしてしまうのです。この場合は、トイレ内の温度や湿度を調整することで問題は解決するため、慌てる必要はありません。
便器がヒビ割れしているときの応急処置
便器にヒビが入っている場合、自分で修理するのは不可能です。しかし、業者が来るまでの間の応急処置として、できることはあります。
まずは、水漏れ被害が拡大するのを防ぐために、止水栓を閉めて水の流れを止めてください。すぐに対処できるよう、普段から止水栓の場所を確認しておくとよいでしょう。次に、給油用のポンプなどを使って便器の中の水を汲み出し、水が漏れ出さないようにします。
業者がその日のうちに対応できない場合は、ホームセンターで防水パテやコーキング材を買ってきてヒビ割れ部分に塗り、応急処置をしておくとよいでしょう。そのまま使用し続けるのは無理がありますが、数日間であれば問題なく水漏れを防げる可能性があります。
便器のヒビ割れ以外にトイレの水漏れが発生する原因は？
トイレの水漏れの原因は、便器のヒビ以外にもいくつか考えられます。たとえば、トイレタンク内の部品に破損などの不備が起きた場合や、給水栓の接続部分に緩みが生じた場合、経年劣化によって排水管に穴が開いた場合などです。
まずはどこが水漏れの原因箇所なのかを調べる必要があるため、水漏れが起こりやすい箇所を一つ一つチェックしていくとよいでしょう。そして、原因にあった対処をする必要があります。パッキンの交換やナットの緩みの締め直し程度でしたら自分で対処できる可能性がありますが、原因箇所が特定できない場合や複雑な分解作業が必要な場合は業者に連絡すべきです。
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