水のコラム
水道局指定工事店を選ぶべき理由と見つけ方
「水周りの修理を依頼したいけれど、どこを選んで良いか分からない」「水道局指定工事店が良いと聞くけど、その理由や見つけ方を知りたい」と考える方のために、本記事では水道局指定工事店を選ぶべき方法とその見つけ方についてご紹介します。
そもそも水道局指定工事店と非指定業者にはどのような違いがあるかご存じですか?それらも含めて解説しますので、今後の水回りトラブルの対処法のひとつとして役立ててください。
水道局指定工事店とは
私たちが使用する上下水道の管理。それらは主に各自治体の水道局・水道課が行います。
水道工事を行う際、各地域の水道管理を行う自治体から「水道局指定工事店」として選ばれたうえで、工事を行うことが水道法によって決められています。
もし、非指定業者を選んだ場合、費用は安く済むかも知れませんが、法に反したことにより、水道給水を停止される可能性があります。
つまり、ペナルティを科されるということです。結果的に大きなトラブルにつながらないためにも、水回りの修理は水道局指定工事店を選ぶことが重要です。
非指定業者と水道局指定業者の違い
水道局指定業者と非指定業者にはどのような違いがあるのでしょうか。
大きく分けると、上述した水道局から選ばれたか、そうでないかの違いがあります。また、水道局指定事業者でなければできない工事があることも挙げられます。
上述したように、水道局指定工事店しかできない工事を非指定業者が行うことは水道法で禁止されています。だからこそ、水回りのトラブルはどれだけ小さな物であっても水道局指定事業者に依頼することが大切なのです。
■なぜ、水道局指定業者がいいのか
水道局指定業者がいいのはなぜなのでしょうか。それは、以下の工事が水道局指定業者しかできないからです。
・給水管や水栓を新たに設置するための新設工事
・給水管の種類を変更したり、経路・水栓の増設を行ったりする改造工事
・給水管や水栓を他の管や分岐点から取り外す工事
・排水設備の新設・増設・撤去、構造変更工事
・くみ取りトイレから水洗トイレへの改造工事
これらの工事は水道局が管理する設備です。そのため、水道局が指定した業者でなければ工事はできないのです。一方、非指定事業者ができる作業内容は以下の通りです。
・蛇口の交換
・パッキンの交換
・トイレ掃除
・トイレ交換
・給水管、排水管交換を必要としない水漏れや詰まり除去
水道局指定業者と比べてみても、一目瞭然でできることが異なることがわかります。このように、水道局が管理する場所の場合は水道局指定業者が、軽度の修繕・改善対応は非指定業者で行います。
水回りの修繕・改造・工事の有無に関しては、状態によってどちらが行うべきかが変わりますから、水道の利用停止といったペナルティを避けるためにも、最初から水道局指定業者に見積もりを依頼すると安心です。
水道局指定業者の見つけ方
水道局指定業者に認定されていても、「素人は気付かないだろう」といった考えから、悪徳な方法を取り入れる業者も少なくありません。水道局指定業者を選ぶ方法として、留意したいポイントは以下の4つです。
■水道局指定業者として登録されているか
まず大切なポイントとしてチェックしたいのが、水道局指定業者として登録されているかです。水道局指定工事店として登録された業者は、その名の通り、一定の資格を有することから、水道工事を各自治体の水道局から認められた業者のことを指します。
つまり、信頼できる業者であるということです。各事業者ホームページ内に水道局指定事業者認定のような項目が書かれていれば、水道局が指定したと考えて問題ありません。
非指定業者の場合このような文言は書けませんから、ホームページやチラシなどに目を通して確認することが重要です。
また、細かい作業にはなってしまうものの、各自治体の水道局公式ホームページ内で指定給水装置工事事業者の一覧が掲載されています。ただし、これらの条件を満たしていたとしても、安心であると過信できません。
そのためにも、以下の方法を用いて水道局指定業者を調べることが大切です。
■費用相場と相違ないか
水道局指定業者であっても、それぞれ費用が異なるケースも少なくありません。
ところが、修理費用相場と大きくかけ離れている場合は注意が必要です。おおよその相場を自分で調べ、そのなかで費用相場がかけ離れている場合は依頼しない方が良いと言えるでしょう。
ホームページやチラシなどでも具体的な数字がわからない場合は、市区町村名と水道局指定業者とネット検索することで調べられます。
各店舗に電話し、水回りの現状を話すことで、おおよその費用を聞き出すことができますから、失敗しない業者選びのためにも自分でリサーチすると良いでしょう。
■依頼分以外の費用を請求しないか
上述したように、水道局指定業者であっても費用相場がバラバラなケースも少なくありません。
細かく説明すると、費用相場にばらつきがあるのは、出張費や調査費など、修理費用とは別で細かい部分に費用を上乗せする業者があるからです。「せっかく費用が安めの業者だから頼んだけど、最終的に高く付いてしまった」といった経験も、少なくないのではないでしょうか。
このように、水道局指定業者であっても、業者によって費用の価格帯、費用として考える状況にばらつきがあって当然です。結果的に高くつくような業者を選ばないためには、事前にどのくらいの費用が必要かを自分で調査するべきと言えるでしょう。
費用について業者へ確認する場合は、「修理費用以外に必要な費用はありますか?」と聞くことで、具体的な回答が得られます。また、電話だと話しにくい場合は、ホームページ内からメール、チャットなどで質問できますから、それらを使って調査すると良いでしょう。
■見積もりの内訳を開示してくれるか
見積もりを依頼したのにも関わらず、「修繕費」などと具体的な内容が記載されていない見積もりを提示する業者も少なくありません。このようなケースは非常に危険です。
なぜなら、相手が水道関係に詳しくない素人だからこそ、別の工事を行ったり、変える必要のない部品を交換したりして、工事費用を水増しする可能性があるからです。
そのような業者に当たらないためにも、業者を見つけた場合はまず見積もりを依頼し、どのような工事が必要で、どの部品を交換する必要があるのか内訳を聞き出しましょう。
細かく説明しない、はぐらかすといった場合は見積書だけを受け取り、後日別の業者に依頼する旨を伝えましょう。
信頼できる水道局指定業者を選ぶためには、自分である程度水道局指業者を調べ、それぞれに見積もりを依頼することです。そうすることで、失敗しない水道局指定業者を見つけることができます。
まとめ
今回は水道局指定業者と非指定業者の違い、水道局指定業者を見つける方法についてご紹介しました。
安い価格だからといって安心して依頼しても、最終的に高い費用になることも少なくない水道周りの修繕・工事。失敗しない水道局指定業者を選ぶためにも、本記事でご紹介したポイントに留意しましょう。
また、業者を決めるためにも、自分との相性や対応、親切さもポイントにすべきです。なぜなら、これから長い期間お世話になる可能性があることから、業者の人柄や安心感、親切さは重要なポイントになり得るからです。
細部まで説明してくれる、どんなときも頼もしい業者を見つけられるよう、本記事を参考資料の一つとして役立ててください。