水のコラム

水道工事の料金と業者の選び方

2022年06月30日  その他

水道工事を依頼する機会は、頻繁に起こるものではありません。そのためか、水道工事という言葉はよく耳にしているのに、実際には知らないことで溢れているともいえるでしょう。

家を新築する予定があったり、水まわりのリフォームで蛇口の場所を変えたいと考えている方にとって、ぜひ知っておいて欲しいことを解説します。

水道工事は大がかりなものです。確実な工事をしてもらうためにも業者選びは慎重に行うことが大切です。

水道工事の費用相場 

水道工事を依頼したいと思っても、費用の見当がつかなければなかなか依頼しにくく、対処が遅れがちです。あまりに想像を超えた費用に、依頼した後にびっくり!なんてこともあるのではないでしょうか。

ここでは一般的な水道工事の費用相場を見ていきたいと思います。実際に工事をする現場状況によっても費用は大きく変わってくるので、あくまでも参考程度と捉えてください。

水道工事は大きく3種類に分けることができます。それぞれ内容の異なった作業ですが、主な内容と合わせて費用を確認しましょう。

なお以下で紹介するのは、一軒家の場合です。マンションなどの集合住宅の場合は、基本的に分譲、賃貸に関わらず水道工事を独断で進めることはできません。可能なのはあくまでも分譲で専有している部分の配管のみ、と覚えておきましょう。

給水管の引込工事

基本的に建物外の工事で、道路の下に埋まっている水道本管から分岐させた給水管を水道メーターまで配管する工事です。住宅など新築する場合に必要になります。

給水管の引込工事は、自治体から許可をもらい、自治体の指定を受けた水道工事業者のみが行うことができます。期間も長期間要する工事となります。

費用相場は30万円~50万円程度といえますが、水道メーターまでの距離によっても変わってきます。

室内の配管工事
水道メーターを経由して、室内の蛇口までの給水管を配管する工事です。新築の際にも行われますが、水まわりの設備を移動するときにも必要な工事です。

この工事も自治体の指定を受けた水道工事業者が行います。

費用相場は10万円~20万円ですが、すでに配管されているものを工事する場合は、規模に比例して費用も高くなっていきます。

下水道排水工事
建物内の排水溝から公共ますまでに関わる下水道工事です。基本的には公共ますまでの配管工事となりますが、浄化槽の設置や汚水ますの設置もこの工事に分類されます。

リフォームなどで蛇口の位置を変更する際も、排水溝を変更するため必要な工事です。

費用相場は20万円~50万円程度、浄化槽の設置工事の場合は90万円~100万円程度かかります。

水道工事業者を選ぶときのポイントは?

大がかりな工事を依頼する水道工事業者選びは非常に大切です。以下のポイントを必ず確認して、信頼できる水道工事業者を選びましょう。

水道局の指定工事店であるか
給水装置工事事業者としての一定以上の技術・設備・資格を持っている、と水道局が認定した「水道局指定工事店」の中から依頼先を選ぶとよいでしょう。

自治体のホームページから検索できますので、確認することをおすすめします。

十分な実績
状況がそれぞれ異なる現場での工事ですから、経験と実績は豊富であるほど安心です。施工事例などを紹介している業者も多くありますので、ホームページを確認してみましょう。

対応が丁寧で分かりやすいか
不安なことが生じたときに、わかりやすく説明してくれるか、疑問点を解消してくれるかは大切なポイントです。

最初の問い合わせの時点で不安な対応であれば、ほかの業者を当たってみる方がよいかもしれません。

資格に問題はないか
水道工事に必要となる資格には次の4つがあります。
・給水装置工事主任技術者
・下水道排水設備責任技術者
・管工事施工管理技士
・水道技術管理者

水道局指定工事店は、「指定給水装置工事事業者」であるため上水道工事にしか対応しない場合もあります。目的の工事に必要な資格者がいるかどうか、きちんと確認する必要があります。

見積書の内容は詳細か
見積書は後々のトラブルを防ぐためにも、細かくチェックしてください。

工事内容や使用する部品、材料などを明記している見積書を出してくれる業者がよいでしょう。

「水道工事一式」といった記載の見積書は注意が必要です。工事内容にそぐわない請求をされる可能性があります。

対応可能地域であるか
水道局指定工事店の認定は、各自治体の水道局が行っているため対応地域も限られています。依頼したい業者の対応可能な地域なのか確認しましょう。

遠方でも対応可能な業者もありますが、特別な理由がなければ近くの業者を選ぶことをおすすめします。

アフターケアや保証に対応しているか
工事後に多少の不具合が生じることは、珍しいことではありません。そのため、工事後でもきちんとアフターケアをしてくれる業者を選ぶことが大切です。

保証期間や無償・有償の修繕について確認を忘れないようにしてください。

指定水道工事業者とは

指定水道工事業者とは正確には「指定給水装置工事事業者」といいます。水道法の「指定給水装置工事事業者制度」によって定められているものです。

各自治体の水道局が、給水区域(水道局が水を供給している地域)において適正な水道工事が行えると認定した、一定の基準を満たしている事業者を指します。

また申請も必要で、申請時には水道工事に必要な工具類の確認や、必要書類、手数料の納付などの手続きが行われています。

給水区域の指定業者であれば、水道事業者としての技術や設備の基準を満たしているため、水道工事を依頼する際はひとつの安心材料にもなるでしょう。

排水管から各家庭に送られる水のための給水管は、水道局が管理している設備です。そのため、排水管や給水管の工事は、水道局が認定した「指定給水装置工事事業者」が工事を請け負うことになります。

「指定給水装置工事事業者」は費用が適正であること、工事に関わる材料や方法が水道法に基づいていること、などが安心にも繋がるメリットといえるでしょう。

指定業者と指定業者以外の違い 

指定業者と指定業者以外の大きな違いとしては、対応できる工事の範囲に違いがあるという点です。

上水道で見た場合でも、給水管や水栓の増設工事が行える指定業者に対し、指定業者以外は蛇口やパッキンの交換に留まります。指定業者は排水管からつながる給水管に関わる工事を担当できますが、指定業者以外は簡易的な修理作業しか対応できないのです。

指定業者でなければ、給水管や水栓の増設工事を行なってはいけない決まりとなっています。万が一技術を持っていたとしても、違法行為にあたります。

このように対応できる工事に違いがあるため、指定業者以外に依頼すると対応できず、あらためて指定業者に依頼し直さなければならない事態が起こり得ます。

工事の不要な停滞を防ぐためにも、はじめから指定業者に依頼すべきでしょう。適正な価格と認められた技術で、完成度の高い工事が期待できます。何よりも確実な技術力は、依頼主へ安心感を与えてくれることでしょう。

まとめ

水道工事にまつわる内容でしたが、はじめて知ったことも多かったのではないでしょうか?
専門性の高い水道工事だからこそ、高い技術や設備が求められます。「指定給水装置工事事業者」を知ることは、業者選びにも大いに役立ちます。

費用もかかり、不備があっては生活にも影響が及ぶため、水道工事業者選びは慎重に行いましょう。時間と手間はかかりますが、情報を集め自分で確認していく作業が必要となります。記事にある業者を選ぶポイントをぜひ参考にしてください。

水道工事を依頼する必要が出てきたときは、知らないこと、難しいことでいっぱいかもしれません。ひとつずつ理解して、安心安全を目指していただきたいと思います。

わかやま水道職人(和歌山水道職人) 0120-492-315

わかやま水道職人(和歌山水道職人) 0120-492-315