水のコラム

排水口は重曹で掃除できる?掃除方法と注意点

2022年12月26日  水漏れのトラブル

食べカスや髪の毛などのゴミが詰まった排水口は、異臭が発生して気分の良いものではありません。毎日利用する部分だからこそ、掃除もこまめに行う必要があります。

近年、環境への配慮などもあり掃除する際に重曹を使う人が増えています。では、排水口の掃除にも重曹は使用可能なのでしょうか。

そこで今回は、排水口は重曹で掃除ができるのか、また掃除方法なども詳しくご紹介していきます。重曹は手軽に手に入れることができるので、ぜひ参考にしてください。

重曹を使って排水口を掃除する方法

重曹を使った掃除方法をご紹介する前に、まず重曹とは一体何なのかをお話ししていきます。

重曹とは
重曹は、重炭酸ソーダや炭酸水素ナトリウムとも呼ばれ、薬局やスーパーなどで購入することができます。パンやお菓子を作る時に使用されるベーキングパウダーの代わりに重曹が使用されることもあります。食用で使えるということは、それほど体や環境に優しいということですね。

重曹は酸と合わせることで、二酸化炭素の泡を発生させます。すると、加熱によって二酸化炭素がアルカリ性になり、酸性の汚れをよく落とすようになるのです。

酸性を中和して汚れを落とす特徴や、油汚れに使用すると石鹸のような役割をすることから、掃除に使われるようになりました。

キッチンの排水口を掃除する方法
ここからは、キッチンとお風呂場の2箇所ごとに掃除方法をご紹介します。紹介する掃除方法は他の水回りでも応用可能なので、ぜひ参考にしてみてください。

キッチンの排水口を掃除するときには、重曹とクエン酸を1:2の割合で混ぜておきましょう。準備ができたら、下記の手順で掃除していきます。

1.排水口に付いている、ふた・ゴミ受け網・排水トラップを外す。
2.重曹の粉末を全てのパーツにふりかける。
3.パーツを擦って汚れを落とす。
4.排水口に直接重曹の粉末をふりかける。
5.重曹がかかっている場所に水をかける。
6.しばらくすると泡がでてくるので、1時間ほど放置しておく。
7.1時間経ったら、水で洗い流す。
8.全てのパーツをもとに戻す。

汚れがつくことに抵抗があるようであれば、ゴム手袋を着用して作業を行ってください。また、歯ブラシを使ってこすり洗いをすると、さらに汚れが落としやすくなります。

お風呂場の排水口を掃除する方法
お風呂場の排水口を掃除するときには、重曹とクエン酸を3:1の割合で混ぜておきましょう。準備ができたら、下記の手順で掃除していきます。

1.排水口にある髪の毛などのゴミを全て取り除く。
2.ゴミ受け網・排水トラップを取り外す。
3.排水口と全てのパーツに重曹の粉末をふりかける。
4.水を重曹の上から振りかけると泡が出てくるので、30分ほど放置しておく。
5.30分経ったら、水で洗い流す。
6.全てのパーツをもとに戻す。

頑固な汚れの場合は、歯ブラシを使ってこすり洗いをすることをおすすめします。また、重曹はクエン酸と混ぜずに重曹・クエン酸の順でふりかけても同じ効果があります。事前に合わせるのが面倒な場合は、こちらの方法を試してみてください。

重曹を使う以外の掃除方法

排水口を掃除する方法は、重曹を使用する以外にもいくつかあります。その中で、今回は2つの掃除方法をご紹介します。

排水管専用パイプクリーナーを使用する
薬局やホームセンターに行くと、排水管専用のパイプクリーナーが販売されています。排水管の洗浄アイテムの中には、固形の薬剤を排水管に入れて洗浄するタイプのものもありますが、液体タイプのパイプクリーナーがおすすめです。

液体パイプクリーナーを排水口に流すと、ドロッとした液体が排水管の側面にまとわりついて汚れを分解してくれます。固形の薬剤より直接的に分解するので、洗浄作用が高いといえるでしょう。

液体パイプクリーナーの使用方法は、排水口から液体を流し入れて30分〜1時間ほど放置するだけです。その後水で洗い流すときれいに汚れを落とすことができます。

一般的な液体パイプクリーナーは上記の使用方法が多いですが、メーカーによって使用方法や放置時間が変わるので必ず商品説明を読んだ上でご使用ください。

ワイヤーブラシを使用する
ワイヤーブラシという、歯ブラシのような形をした長いブラシを使用して掃除することも可能です。

排水口の部品を全て外したら、排水管の奥までワイヤーブラシを入れ込みます。排水管の底にワイヤーブラシが届いたら、上下に動かしたり回したりして側面の汚れを落としましょう。固い汚れがある程度落ちたら、水で流して終了です。

ワイヤーブラシで洗浄する際は、事前にパイプクリーナーできれいにしてから行うとより効果が高いです。もしくは、重曹で洗浄した後に仕上げとしてワイヤーブラシを使用するのも有効な手段と言えるでしょう。

掃除する時の注意点

食用でも使われているため体に優しいものではありますが、重曹を使用する際にも気をつけてほしい点がいくつかあります。

肌の弱い人は手袋を着用
重曹はアルカリ性の物質です。そのため、いくら体に優しいといっても肌の弱い方だと、直接触れることで肌荒れを引き起こしてしまう可能性があります。

そのような肌の弱い方は、作業を行う際にゴム手袋を着用した方が最善と言えるでしょう。

基礎疾患がある方は念の為医師に確認
重曹は炭酸水素ナトリウムと呼ばれ、微量ではありますがナトリウムを含んでいます。ナトリウムには血圧をあげる働きがあるため、腎臓に疾患がある方や高血圧の方は担当医師に確認してから使用するようにしましょう。

可能性が低いとはいえ何があるかはわからないので、事前に確認することが大切です。

重曹が使えない素材もある
今回ご紹介した掃除方法では、重曹とクエン酸を合わせて使用しました。これには明確な理由があります。

重曹は弱アルカリ性の物質である、と前述しましたが、アルカリ性であるため酸性の汚れを落とすのに適しています。キッチンやお風呂場でよく見られるぬめりは酸性であるため、重曹を使うときれいに落とすことができるのです。

反対に、クエン酸は酸性の物質なのでアルカリ性の汚れを落とすのに適しています。具体的には、石鹸カスや水垢がアルカリ性の汚れなので、こちらもキッチンやお風呂場を掃除するのに適していると言えるでしょう。

しかし、木製のものや畳に重曹を使うとシミになってしまう場合があります。また、銅やアルミでできたものも重曹を使うと黒ずみになってしまうことがあるので注意してください。

重曹は天然素材であるから、どのような素材にも使用して良いと思われがちです。しかし、重曹を使用することで痛めつけてしまう素材もあることを理解しておきましょう。

まとめ

キッチンやお風呂場の排水口は毎日利用するため、家庭の水回りの中でとても詰まりがおきやすい部分です。しかし、排水口詰まりはある程度防ぐこともできます。

たとえば、キッチンの排水口に生ごみをため込まないことや、揚げ物で使った油はきちんと燃えるゴミに捨てるなど、日ごろから少し気をつけることで大きなトラブルを防ぐことに繋がります。異臭が発生すると気分がいいものではないので、日々少しずつ気をつけるようにしましょう。

今回紹介した重曹での掃除方法は、家庭の多くの水回りで対応可能です。重曹自体手軽に手に入れることができるので、排水口掃除のひとつとしてぜひ取り入れてみてください。

わかやま水道職人(和歌山水道職人) 0120-492-315

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