水のコラム
水道管の破裂、なぜ? 原因や修理費用、防止方法について解説
水道管が破裂すると、大きな被害が出る可能性があります。突然の事故なのであわててしまいますよね。
本記事では、水道管が破裂する主な原因や修理費用、修理にかかる時間や日数の目安、水道管の破裂の予防方法や、破裂した場合の対処法などを解説します。
水道管が破裂する主な原因は3つ
水道管が破裂すると、水漏れや浸水などのトラブルを引き起こします。
実は水道管の破裂は、意外に多い事故なのです。気温が下がる冬場や地震の後などは、水道管の破裂が起きやすいので注意が必要です。
水道管が破裂する主な原因は、凍結、経年劣化、地震や台風などの自然災害の3つです。それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
凍結
気温が下がる冬に注意したいのが、凍結による水道管の破裂です。水道管が凍結するのは、寒冷地や雪国だけの話ではありません。
一般的には気温がマイナス4度以下になると、水道管が凍結したり、破裂したりする事故が多くなります。
風が吹き付ける場所や、北側で日中も日の当たらない場所などの場合は、マイナス1度~マイナス2度程度でも水道管が凍結する恐れがあるので、注意してください。
水道管内の水が凍ると、膨張して管を圧迫し、水道管に亀裂が入ったり、接続部が破損してしまったりすることがあります。
天気予報にも注意し、低温注意報が出ている日や、寒波が来ている時には水道管の凍結防止策を実施しましょう。
経年劣化
各家庭に分岐して水を運んでいる給水管の耐用年数は、特に定められておらず、使用条件や管の素材によって異なります。
家を建てて10年ほどで、破裂してしまうこともあれば、50年以上たっても破裂しない場合もあります。
水漏れしている、水道から出る水が濁っている、変なニオイがするなど、今までになかった現象が見られた場合は、水道管が劣化している可能性があります。
自然災害
水道管は地震や台風、豪雨などの自然災害によっても破裂することがあります。
特に地震による破裂事故が多く、地盤の変動や振動によって水道管に負荷がかかり、破裂する場合があります。
元々、経年劣化による傷みがあった場合は、地震の揺れが小さくても水道管が破裂してしまうことがあるので、地震の大きさに関わらず注意が必要です。
また、台風や豪雨によって土砂崩れや河川の氾濫が起こると、水道管が圧迫されたり、破損したりすることがあります。
以上のように、水道管破裂の主な原因は凍結や経年劣化、自然災害などがあります。
予防策を講じることで、未然に水道管破裂を防ぐこともできるので、普段から備えや対策することも大切です。
破裂した水道管の修理費用と修理にかかる時間の目安
水道管が破裂すると、水漏れや水圧の低下などのトラブルを引き起こします。
すぐに対処しなければならないとわかっていても、やはり気になるのは、水道管の修理や交換にかかる費用や時間ではないでしょうか。
ここでは、破裂した水道管の修理費用やかかる時間の目安について解説します。
破裂した水道管の修理費用
破裂した水道管の修理費用は、破裂箇所の大きさや場所、修理に必要なパーツの種類によっても異なります。
・屋内の給水管や排水管修理 約1万円
・水栓の交換や壁の内側、床下の作業 約3万円~
・地中の給水管の一部交換 約4万円~
・水道管を全て交換(引き直し作業) 約20万円~100万円
あくまでも目安の金額です。水道管の材質や、破損箇所の大きさ、家の構造によっても大きく変わるので、まずは詳しい見積もりを取ることをおすすめします。
破裂した水道管の修理にかかる時間
破裂した水道管の修理にかかる時間は、破裂箇所や修理方法によって異なります。破損箇所が小さい場合や簡単な修理で済む場合は、30分から数時間で完了します。
水道管破裂による水漏れ被害が大きい場合や、トラブルが床下で起きている場合は数日かかることもあります。
特に床下での水漏れが発生している場合は、修理も大規模になり、修理時間もかかり、費用も高額になってきます。また、床下での水漏れは家自体にも悪影響を及ぼす場合があるので、早急に対処した方がよいでしょう。
水道管が破裂してしまったら? すぐできる対処方法と応急処置
水道管が破裂してしまったら、すぐに対処する必要があります。
しかし、業者が来てくれるまでに時間がかかったり、すぐに修理作業に取り掛かれなかったりする場合には、応急処置が必要です。
ここでは、水道管が破裂してしまった場合の対処方法や応急処置について解説します。
最初にやること
水道管が破裂したら、まず水道の大元の栓を止めます。
一戸建ての家の場合は、屋外の地中に埋め込まれたメーターボックスの中に元栓があります。
また、マンションなどの集合住宅では、玄関の横にあるパイプスペースの中、水道メーターの横に元栓があります。メーターの元栓を閉めることで、家全体の水道への水の流れが止まります。
屋内の水道管が破裂して水漏れすると、場所によっては天井や床、壁、家具などにも損害が生じる恐れがあるので、できるかぎり被害を抑えるためにも、真っ先に水を止めることが重要です。
応急処置
水の流れを止めたら、次に破裂して水漏れしている箇所を塞ぎます。
水道管が破損している部分に、タオルなどの布を巻きつけ、さらに布の上からテープを巻きつけて、しっかりと固定します。
また、ホームセンターはネットショップでは、水漏れ補修用のテープも販売されています。
万が一のために、常備しておくと安心です。
業者へ連絡
応急処置ができたら、水道局指定業者に連絡して修理の依頼をしてください。
水道管の修理や工事は、法律によって定められた有資格者でないと、できないものがあります。DIYでの修理を検討している方は、注意が必要です。
破裂した水道管の修理には保険が使える?
火災保険では、給水管や排水管設備自体の修理費用は補償されません。
しかし、保険会社によっては水道管凍結修理費用保険金があるので、ご自身の契約内容や補償内容を確認してみてください。
また、水道管の破裂によって出た水の水道料金は、個人負担になりますが、故意ではない破裂や水漏れの場合は減免制度が適用される場合もあります。
減免制度の有無は自治体によって異なるので、各自治体へ問い合わせをしてください。
水道管の破裂を予防する方法
冬場の凍結による水道管の破裂は、対策することで破裂事故を未然に防げます。
ここで、簡単にできる水道管の凍結防止策をご紹介します。
むき出しになっている蛇口や水道管を保温する
むき出しになっている蛇口や水道管に、タオルや古い毛布などの布類、プチプチのような緩衝材を巻きつけ、ぐるぐるとヒモを巻き付けて固定します。ヒモで固定した上から、さらにビニールテープなどでしっかりと固定します。
布などを巻き付けた水道管を、段ボールなどですっぽりと覆うと、さらに効果的です。
メーターの凍結防止
メーターボックスの中では、水道管がむき出しになっていることが多いため、
発泡スチロールを細かく砕いてビニール袋に入れたものや、タオルや布などを水道メーターボックスの中に詰めて保温します。
水道管の凍結を防ぐためには、糸くらいに細く水を出しておくことも効果的です。ただし、この場合は水道料金がかかりますので、出しっぱなしにしている水をためて、有効利用することをおすすめします。
水道管が凍ってしまったら
凍ってしまった場合は、何もせず自然に溶けるのを待つか、凍った部分にタオルや布をかぶせて、ゆっくりとぬるま湯をかけてください。
この時、熱湯は使用しないことが重要なポイントです。凍った水道管に急に熱湯をかけると、破裂する恐れがあります。
蛇口にぬるま湯をかけても、すぐに水が出てこないことがありますが、その場合も蛇口を開けたままにせず、必ず蛇口を閉めて、自然に溶けるのを待ってください。
まとめ
水道管が破裂してしまうと、床や壁、家具の被害だけでなく、日々の生活にも大きな支障が出る恐れがあります。
冬場の凍結防止策や、水道管の定期的な点検やメンテナンスをすることで、破裂の予防ができます。
安心して水道を利用するためにも、定期的な点検やメンテナンスをすることが大切です。