水のコラム

パイプユニッシュはトイレつまりには使えない!つまりに有効な薬剤を解説

2023年07月22日  その他

配管のつまりにパイプユニッシュを使っている方は多いかと思います。
しかし、トイレのつまりには、パイプユニッシュは効果がありません。
このことを知らずに使い続けている方もいらっしゃいます。

この記事では、薬剤を使う修理と、それでは効果がなかった場合の修理方法を解説します。

パイプユニッシュはトイレつまりには効果がない

配管のつまりや汚れを取るイメージが強いパイプユニッシュですが、トイレや配管を塞ぐ汚れには効果がありません。
パイプユニッシュをはじめとした配管用洗剤は、強いアルカリ性です。
アルカリ性で落とせる汚れやゴミは、油汚れや髪の毛などのたんぱく質性のごみになります。

一方、トイレのつまりになる汚れは、汚物やトイレットペーパーです。
多少は薬剤で溶けるかもしれませんが、故障を解消できるほど効果があるわけではありません。

つまりには専用の薬剤を使おう

トイレのつまりは、油脂分や有機物による汚れです。
パイプユニッシュでは溶かしきれません。
専用の洗剤を使う必要があります。

そのひとつが「ピーピースルー」です。
かなり強力な薬剤ですが、中につまった異物や大量のトイレットペーパーを溶かすほどの効果はありません。
あくまでも、汚物がつまったり、配管内にこびりついたりしたときのみに有効です。
薬剤を使うときは、トラブルの主な原因に合わせたものを使いましょう。

専用の薬品を使ってつまりを解消する方法

薬剤を使った修理の方法を解説します。

用意する道具

まずは以下の道具を用意しましょう。
・マイナスドライバー
・手動ポンプ
・バケツ
・ゴム手袋
・マスク
・ゴーグル
・つまり取り用薬品

マイナスドライバーは止水栓を閉めるときに使う道具です。
手動ポンプとバケツは、水位の調節に使います。

ゴム手袋・マスク・ゴーグルは、歯だと粘膜を保護するものです。
つまり取り用薬剤は、説明書を読み故障の原因に効果があるものを購入しましょう。

止水栓を閉めて換気する

トラブルが解消されたとき、思わぬ水漏れが起きることもあります。
水漏れリスクを減らすために、止水栓を閉めましょう。
マイナスドライバーを栓の溝に差し込み、半時計回しに回してください。

このとき何回回して閉めたかは把握しておきましょう。
メモを取っておくと安心です。

止水栓を閉めたら、換気します。
つまり取り用薬剤は、強い成分を含んでいるため、換気をしっかりしないと気分が悪くなる恐れがあります。
換気扇をつけるか、窓を全開にして作業しましょう。

水位を調節してから薬品を注ぐ

便器から水があふれそうな場合は、手動ポンプとバケツで水位を調節します。
正常なときと同じくらいの水量になるまで、汚水をポンプで吸い出してください。
吸い出した水はバケツの中に入れており、改善されたら捨てましょう。

水位の調節が終わったら、薬剤のパッケージに書かれている量を排水口に向かって注ぎます。
薬剤を入れたら、中に水を入れてください。

30分放置後変化があるか確認する

薬剤を注ぎ終わったら、30分程度そのまま放置します。
パッケージに既定の放置時間が記載されている場合は、その時間を守ってください。

この間、トイレは流さないようにします。
薬剤が便器と排水口の中にあるため、放置中も換気は必ず行ってください。

ほかの人が使う可能性がある場合は、張り紙などをして使わないよう注意を促しておきましょう。
30分、または規定時間が過ぎたら、便器内に変化があるか確認します。
故障が改善されていれば、水位が下がっているはずです。

変化していない場合、効果がないか、作用に時間がかかっているかもしれません。
規定時間に余裕があれば、限界まで放置しましょう。

ただし、規定時間を超えて薬剤を入れっぱなしにすると、便器や配管にダメージを与えてしまいます。
薬を入れてから放置できる時間の限界が来たら、修理できていなくても次の段階に進みましょう。

止水栓を開けて薬品を流す

時間が来たら、止水栓を開けて薬品を流します。
栓を開けるときは、閉めたときと同じ回数分時計回しに回してください。

これでいつもと同じ水量で使えるようになります。
栓を開けたら水を流して薬品を流します。
このときも症状が出ていないかチェックしてください。

異常がなければ修理は完了です。
なお、薬剤でも故障が修理できなかった場合は、業者にその旨を伝えて修理を依頼しましょう。

ラバーカップを使ってつまりを解消する方法

つまり取り用薬剤は便利な道具ですが、万能ではありません。
トイレットペーパーの溶け残りなどが原因の場合は、ラバーカップを使った方が有効な場合もあります。
ラバーカップの使い方を合わせて解説しますので、状況に応じて修理方法を選んでください。

用意する道具

用意する道具は、薬品を使ったときとほぼ同じです。
・マイナスドライバー
・ビニールシート
・手動ポンプ
・バケツ
・ラバーカップ

薬剤を使うときと同じ道具は、使い方も変わりません。
ビニールシートは、便器とその周りを養生するために使います。
ラバーカップは便器の形状により種類が異なるため、購入の際はご注意ください。

道具を用意したらまずは下準備から取りかかります。

止水栓を閉めて養生する

ラバーカップも思わぬ水漏れが起こる可能性があります。
止水栓を閉めておきましょう。
ラバーカップは配管を塞いでいるものが取れたときに配管から汚水が噴き出すことがあるため、止水栓を閉めるだけでなく養生も必要です。

ビニールシートを、便器の穴を覆うように巻きましょう。
排水口の上あたりに、ラバーカップが入る程度の穴をあけておきます。
便器周りの床や壁も養生してください。

便器の水位を調節したらラバーカップを使う

下準備が終わったら、ラバーカップを使います。
水位が高い場合は、カップ部分を覆う程度まで汚水をポンプで吸い上げてください。
調節が終わったら、ビニールシートの穴にラバーカップを入れ、排水口を覆うようにセットします。

その後、グッとカップを押し込み、力を込めて引き抜いてください。
つまりの元が取れるまで繰り返します。

つまりが取れたら止水栓を開けて確認する

つまりの元が取れたら、止水栓を空けましょう。
閉めたときと同じ回数だけ回して開けてください。
その後、水を流して正常に動くか確認します。
異常があれば、再度栓を閉めて修理を再開してください。

異常がなければ作業は完了です。
養生を外し、道具を片付けます。
汚水の中に入れた道具は、雑菌が大量についているため、そのまましまってはなりません。

水洗いし、天日干しで完璧に乾いてからしまいましょう。
雑菌の繁殖が気になるなら、トイレ用洗剤を使って洗ってください。

異物をつまらせたときは薬品や道具では取れない

トイレやその配管トラブルは、排せつ物やトイレットペーパーだけが引き起こすものではありません。
おもちゃや携帯電話などの、本来流すべきで無い物を流したときにも起こります。
このような場合は、薬品や道具では取り除けません。

便器や配管を分解して取り除く必要があります。
異物を詰まらせたときは、すぐに業者へ連絡してください。

まとめ

パイプユニッシュは、配管の汚れを取るイメージが強いため、便器や配管のつまりにも使おうとする方がいます。
しかし、トイレや配管を塞いでいる汚れには効果がありません。
配管トラブルの解消には、専用の薬剤を使いましょう。

専用の薬剤を使うときは、使用法を守って使うようにしてください。
なお、専用の薬剤でも、除去できる汚れには限界があります。
トラブルの解消は、原因に合わせた方法を選んでください。

薬剤では取り除けないトラブルでも、ラバーカップや業者の力を借りれば解決できるケースもあります。
修理の際は適切な方法は何かを考えながら取りかかりましょう。

わかやま水道職人(和歌山水道職人) 0120-492-315

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