水のコラム

未来を守る緑の盾┃熱帯雨林保護と私たちの責任【水道職人:公式】

2025年06月19日  その他


地球上で最も生物の多様性に富み、気候変動の緩和にも貢献する「熱帯雨林」。
しかし、今まさにその豊かな自然が危機に瀕していることをご存じでしょうか。
 
熱帯雨林は地球にとってとてもかけがえのない存在で、熱帯雨林の有無が地球の未来を変えるといっても過言ではありません。
 
国際的な記念日である「国際熱帯デー」をきっかけに、熱帯雨林保護の重要性と、私たち一人ひとりができる取り組みについて考えてみましょう。
 

熱帯雨林とは何か


熱帯雨林とは、赤道を中心とした熱帯地域に広がる森林のことを指します。
代表的な地域にはアマゾン熱帯雨林、東南アジアのボルネオ島、アフリカのコンゴ盆地などがあります。
 
これらの森林は一年を通じて高温多湿で、膨大な量の雨が降ることが特徴です。
そのため、世界でも有数の生態系が存在し、地球上の種の約半分が熱帯雨林に生息しているといわれています。
 
また、熱帯雨林は「地球の肺」とも呼ばれていることをご存じでしょうか。
この呼び名の由来は、二酸化炭素を吸収し酸素を供給するという役割を持つためです。
熱帯雨林は、気候変動の抑制や水循環の維持、生物多様性の保全においても、極めて重要な役割を果たしているのです。
 

熱帯雨林が直面する危機


地球上でとても貴重な存在である熱帯雨林ですが、現在急速に減少し続けています。
 
その主な原因は人間の経済活動によるものです。
具体的には、農地拡大のための焼き畑農業や違法伐採、鉱山開発、大規模インフラ整備などが森林破壊の要因となっています。
 
たとえばアマゾンでは、牛肉生産のための牧草地拡大が伐採の主因となっており、過去30年間で日本の国土面積を上回る規模の森林が失われました。
さらに、違法伐採による無秩序な開発は、森林内に住む先住民族の生活を脅かし、生態系のバランスも崩してしまいます。
 
また、森林が失われると、二酸化炭素の吸収能力が低下し、温暖化が加速します。
森林が担っていた保水機能が失われ、洪水や干ばつのリスクが高まるなど、地球環境全体への影響は計り知れません。
 
参考:世界森林資源評価(FRA)2020メインレポート 概要┃林野庁
 

国際熱帯デーとは?


熱帯雨林が失われ続けている危機感を背景に、国際連合は毎年6月29日を「国際熱帯デー(International Day of the Tropics)」と定めています。
国際熱帯デーは、熱帯地域の課題や可能性、保全の必要性について世界的に考える機会として設けられたものです。
 
国際熱帯デーは、自然保護の啓発だけにとどまらず、熱帯地域に住む方々の社会的や経済的な課題にも光を当てています。
 
熱帯地域は世界の人口の約40%が暮らしている一方で、貧困率が高く、教育や医療の格差も大きいのが現状です。
「マラリヤ」や「デング熱」、「熱中症」での死亡率が高く、熱帯地域の気候も大きな影響を与えています。
 
持続可能な開発や健全な生活を実現するためには、自然保護と人々の暮らしのバランスを取ることが求められているのです。
 
国際熱帯デーは各国のNGOや教育機関、環境保護団体などがイベント・ワークショップを開催し、日本だけではなく世界各国で市民の意識を高める取り組みが行われています。
 
参考:国際熱帯デー 6月29日┃United Nations
 

私たちができる熱帯雨林保護のアクション


熱帯雨林保護というと、遠い海外の話だと感じてしまうかもしれません。
しかし、実は私たちの日常生活の中にも、熱帯雨林の破壊につながる消費行動が存在しています。
 
たとえば、パーム油。
お菓子やカップ麺、洗剤などの原料に使われているこの油は、東南アジアでの大規模な森林伐採と密接に関わっています。
パーム油の生産のために森林が切り開かれ、絶滅危惧種のオランウータンの住処が奪われているのです。
 
また、違法伐採による木材製品の購入も避けるべき行動です。
木材や紙製品は、FSC認証など持続可能な森林管理が保証された製品を選ぶことで、環境への配慮を示せます。
 
さらに、環境NGOの活動を支援したり、教育機関や地域団体が実施する森林保全プログラムに参加するなど、寄付やボランティアも有効な手段です。
 
参考:パーム油の問題とは?私たちの暮らしと熱帯林の破壊をつなぐもの┃
 

熱帯雨林の未来のために


地球上のすべての生命にとって、熱帯雨林はかけがえのない存在です。
その恩恵を享受している私たちは、同時にその維持と保護に責任を持つ立場でもあります。
 
失われていく熱帯雨林を保護するためには、熱帯雨林とその周辺に暮らす方々の未来について、一人ひとりが考え、行動することが求められています。
小さなアクションでも、それが積み重なれば大きな変化を生み出します。
 
未来の世代にも豊かな自然と持続可能な地球環境を残していくために、国際熱帯デーをきっかけに、私たちにできることから始めてみませんか。

わかやま水道職人(和歌山水道職人) 0120-492-315

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