水のコラム

トイレの水位が上がってきたら?自力でできる対応策を解説

2022年05月19日  トイレ


普段通り使っていたはずなのにトイレの水位が上昇したら、慌ててしまう人も多いのではないでしょうか。

便器の水が溢れてしまえば、床下が水浸しになり、集合住宅の場合、下の階へ水漏れして大きなトラブルに発展する可能性があります。

そうなれば多額な修理費用が掛かることが予想できますよね。

では、トイレの水位が上がっときはどのように対応すべきなのでしょうか。本記事ではトイレの水位が上がる原因とその対応策について解説します。

トイレの水位はなぜ上がる?原因を解説

日常的に使うトイレだからこそ、急に水位が上がってしまえば、大きな不安となりかねません。普段通り使っていたはずなのに、水位が上昇するのはなぜなのでしょうか。

ここでは、どのような原因によってトイレの水位が上がってしまうか、原因として多いのが3つ理由についてご紹介します。

■トイレットペーパーや便が流れていない
トイレで排泄した際、トイレットペーパーを大量に使用する人も少なくないでしょう。

温水洗浄装置が設置されたトイレであれば汚れを水圧で取り除くことができます。

ところが、通常の水洗トイレの場合だと、トイレットペーパーのみで拭き取る必要があるため、大量にトイレットペーパーを使用しなければなりません。

大量に使用したトイレットペーパーや便と、トイレの水量がうまく馴染まなかった場合、これらのものは水に溶けきらないまま排水管に流れます。その結果、水に溶らなかったトイレットペーパーや便が排水管に留まり、詰まりが起きてしまうのです。

使用したときは流れたように見えても、実は排水管の奥で滞っているケースも少なくないため、ある程度時間が経過した頃に水位が上がったことを確認した場合は、直近で使用したトイレットペーパーなどが水に溶けきらず、詰まりが起きていると考えられます。

■水に溶けないもの、または固形物が詰まっている
ほかにも、水に溶けないものや溶けにくいもの、固形物などが知らずのうちに落下し、そのまま流れている可能性もあります。

小さなお子様を育てているご家庭の場合、ご両親の知らないうちにおもちゃを落下させてしまっていることも考えられます。

トイレは通常、トイレットペーパーや排泄物を流すことを想定して作られているため、固形物や排泄物、トイレットペーパー以外のものを流してしまえば排水管に引っかかったり、水に流れにくかったりなどして、水位が上がることがあります。

■尿石によって排水管が詰まっている
尿石とは尿の成分が石のように固まり固形化したものを指します。

この尿石がトイレの使用頻度や使用方法によって排水管の奥にできあがり、水流を塞いでいる可能性があります。この場合、水や排泄物が流れるべき通路が塞がってしまうため、行き場のない水が逆流し、水位が上がってしまいます。

トイレの水位が上がる時にやらないほうが良いNG行為

トイレの水位が上がったときにやらないほうが良い行為などはあるのでしょうか。実は、ついやってしまいがちな行為こそNGとされているのです。

■水を流さない!
水位が上がってしまったときに、つい水を流して詰まりを改善しようとしていませんか?実はこの行為はNG行為とされています。

なぜなら、排水管が詰まっているのにもかかわらず水を流してしまえば、水の流れる隙間がないことから便器内に水が溜まり、便器の縁から水があふれ出てしまうからです。

完全に塞がっている可能性があるため、水位が上がっている場合は時間を置き、水位が低下した際に再度水を流すようにしましょう。

■水が流れないようにする方法
水位が現在以上に上がらないようにするためには、止水栓を閉めることが有効です。止水栓を閉めれば給水管から水が流れることがないため、現在の水位以上になることを防ぐことができます。

止水栓の設置場所は基本的にトイレタンクのそばにありますから、水位の上昇が見られた場合は、止水栓の場所を探して閉めると安心です。

トイレの水位が上がってきた対処法

トイレの水位が上がってきた場合、どのように対処するのが適切なのでしょうか。意外にも、自宅にあるもので簡単に詰まりを取ることができるのです。

■ラバーカップを使う
浴室などの詰まりに効果的とされるラバーカップは、トイレの水位が上がった際も有効です。ラバーカップをトイレの排水部分に密着させ、何度か押し込んだり引いたりを繰り返すことで、空気が排水管内部に入り込み、圧迫して詰まりを改善することができます。

ホームセンターなどで簡単に購入できるため、トイレの水位が上がったのを確認できた場合でもスムーズに対処することが可能です。

ただし、ラバーカップを使用する際は、家庭内の排水管から逆流するおそれがあります。たとえば、浴室やキッチンなどといった場所に排泄物やトイレットペーパーなどが流れ込む可能性がありますから、逆流を防ぐために重りなどを乗せると安心です。

■薬剤を使って流す
パイプクリーナーなどが自宅にある場合は、トイレの排水部分にパイプクリーナーを流し入れ、一定時間放置し、水を流してみましょう。溶けやすいものであれば1時間ほどで効果が見られ、水位上昇を改善させることができます。

もし、パイプクリーナーがない場合は、自宅にあるもので薬剤を作ることも可能です。その場合は以下の材料を用意しましょう。

・重曹1/4カップ
・お酢1/2カップ
・45度~50度ほどのお湯

コップ半分にお酢を入れ、そのなかに重曹を1/4ほど合わせ便器に投入します。45度〜50度ほどに保たれたお湯を便器半分ほどになるように入れます。

1時間ほど放置したら流してみましょう。重曹とお酢、お湯の力によって詰まっていた排泄物やトイレットペーパーを溶かし流すことができます。

このとき、熱ければ熱いほど良いと考え、熱湯を使ってしまうのは厳禁です。トイレの性質上、ヒビや割れの原因となり、大きなトラブルに発展しかねません。

自力で対処できない場合は速やかに業者に連絡しよう

上記でご紹介した方法で、トイレの水位が上がる現象が解決しない場合は、速やかに業者に連絡し、点検・修理を行いましょう。上記の方法で詰まりが解決しない場合、排水管の奥で水に溶けにくいものが挟まっていたり、尿石ができたりして水流を塞いでいる可能性があるからです。

闇雲に対処法を取り入れても、その後大きなトラブルに発展し、高額な修理費用が掛かることも予想できます。

結果的に業者に頼むことになる前に、トイレの調子に違和感を抱く場合は、速やかに業者へ連絡し、指示を仰ぐようにしましょう。

また、集合住宅の場合も同様、水位上昇によって水が溢れてしまえば、下の階に水漏れ被害を与えてしまうなどといった大きなトラブルに発展することも考えられます。

集合住宅の場合は大家や管理業者へ連絡し、どのような対応をすべきか指示を仰ぐことが重要です。

まとめ

毎日使うトイレだからこそ、違和感を見つけたときは不安になってしまうものです。トイレの水位が上がった場合、慌てて水を流そうとする人も少なくないでしょう。

しかし、トイレの水位が上がっているということは、トイレの水が思うように流れていないと考えられます。要するに、トイレの排水管部分で、何らかのトラブルが発生しているということです。

慌てて水を流してしまえば、行き場のない水がどんどん溢れ、最悪の場合、排泄物とトイレットペーパーが混ざった茶色い水が床下を襲います。

そういった大きなトラブルを招かないためにも、まずは本記事でご紹介した対処法を実施し、それでも解決しない場合は業者へ相談するようにしましょう。

わかやま水道職人(和歌山水道職人) 0120-492-315

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