水のコラム

なぜ排水口が流れない?具体的な対処法を解説

2022年05月25日  水まわりのトラブル


シンクを長年使用していると、排水口が流れなくなる場合があります。

シンクにたまった水が流れにくくなったり、シンクの中に水がたまったりする場合は、詰まりを起こしている可能性があります。

流れが悪かったり、詰まったりしている場合は、排水トラップに原因があるかもしれません。現在排水口が流れなくて困っている人は、排水トラップに注目してみてください。

なぜ排水トラップの流れが悪くなる?原因と理由を解説

排水トラップの流れが悪くなる原因を紹介します。

■油
油が排水口へ流れてしまうと、排水管の中で蓄積されていき、水が流れなくなってしまいます。

少量の油でも排水口に流してしまうと、下水へと流れきらなかった油は排水管の中に蓄積されていき、詰まりの原因になります。

1度や2度で大した影響はありませんが、継続的に油を排水口へ流していると、排水管の中で油の層ができてしまい、つまりを引き起こします。フライパンに付着した少量の油でも、できるだけキッチンペーパーを使って拭き取るようにしましょう。

■食材のカス
食材のカスは気付かない間に排水口へ流れていきます。排水トラップや排水管の中に食材のカスがたまってしまうと、同様に流れが悪くなったり、詰まりの原因になったりします。

定期的にネットの中にある食材のカスを取り除いて綺麗にしておくと、悪臭予防にもなるのでこまめに掃除をしましょう。排水口にネットをかぶせて対策しなければなりません。

しかし、ネットを交換する際や、掃除の際にかぶせたネットが緩んでしまう場合があるため、注意が必要です。

■石鹸のカス
手洗い石鹸のカスや洗剤の残りもしっかりと流さないと排水トラップの流れを悪くします。

水と一緒に流れなかった石鹸のカスや洗剤の残りが排水管の中に残ってしまうと、ぬめりの原因にもなるので掃除の時に厄介です。洗剤の量を調整したり、しっかりと洗い流したりして、石鹸のカスが排水管の中に蓄積されないように対策をしましょう。

排水トラップの種類ごとの特徴とは?

排水トラップは家庭によって異なり、いくつか種類があります。自宅で使われている排水トラップをチェックしてみてください。

■椀トラップ
椀トラップは台所で採用されている排水トラップです。

排水管に対して椀でフタをした構造に似ているのが特徴です。椀トラップは椀の部分が取り外しできるので、自分で掃除ができます。

しかしながら、長い間掃除をしていないと椀自体にヌメヌメとしてしまい、水の流れが悪くなってしまいます。

■Sトラップ
排水トラップの曲がっている部分がS字になっているのでS字トラップです。

洗面所で採用されていたり、小規模のキッチンに採用されていたりしています。流れた水が害虫や悪臭を防いでいて、新しく水が流れるとサイフォンの原理にしたがって流れていく構造となっています。

■Pトラップ
Pトラップは排水管が壁に向かって垂直に伸びていくのが特徴です。

蓄積する水が多く「破封」と呼ばれる現象が起こりづらくなっています。破封は、蓄積された水がなくなってしまう現象を指していて、長期間水を流さないと起こります。

水がなくなってしまうと、害虫や悪臭の原因になってしまいますが、Pトラップでは起こりにくいので安心です。

排水口から水が流れないときは?具体的な解消法を解説

排水口から水が流れない時にできる対処法を紹介します。

■ペットボトルを使って詰まりを解消する
ペットボトルを使う方法でも詰まりを解消できます。

排水管にペットボトルの口を合わせて、ペットボトルの中にある空気を送り込むだけです。空気圧によって、食材のカスなどが流れていきます。ペットボトルは2リットルのもので、柔らかいものがおすすめですが、500mlのペットボトルでも代用できます。

■お湯とタオルを使って詰まりを解消する
お湯とタオルを使う方法は、自宅に詰まりを解消する道具がない場合におすすめです。

排水口のネットや椀トラップを外して、タオルを詰めます。次にシンクに対して6割から7割程度のお湯をためます。

最後にタオルを一気に引き抜けば完了です。水圧とお湯の温度によって、排水管に蓄積された油汚れや石鹸カスなどを一気に落とせます。

お湯の温度は60度くらいに設定するのがおすすめです。沸騰するくらい熱いお湯だと、シンクや排水管にダメージを与えてしまい、水漏れしたり、排水管を痛めたりする可能性があります。

■パイプクリーナーを使って油汚れを落とす
油汚れの蓄積がひどい場合は、パイプクリーナーを使って解消するのがおすすめです。

排水管に直接パイプクリーナーを注いで、指定された時間放置して、水で流すだけで完了します。パイプクリーナーは粘度が高いものが良く、粉末タイプのものは避けましょう。

というのも、粉末タイプのパイプクリーナーは水でしっかりと流さなければ、排水管に汚れとして蓄積される可能性があるためです。十分に換気をして、手袋やマスクを着用して、肌や目に付着しないよう注意しながら作業を行いましょう。

■自分で対処できない場合は業者に相談する
上述した方法を全て試しても改善されない場合は、業者に相談しましょう。

業者であれば、高圧洗浄によって排水管全体を綺麗にしてくれますし、排水管の奥で起きている詰まりも解消してくれます。

また「どこで詰まりが起きているのか」といった情報や、詰まりを起こさないようにするためのアドバイスもしてくれます。自分で対処できない場合は、状況が悪化する前に業者に相談しましょう。

排水口の流れが悪くなる前にやっておきたい予防策

排水口の流れが悪くなる前に、予防を施しておけばあまりひどい状況に陥りません。定期的に予防策を施して、詰まりが起こらないようにしましょう。

■お酢と重曹を使って予防する
石鹸のカスや流れきらなかった洗剤に対してはお酢と重曹が有効です。ゴミ受けを外して、重曹を排水口に120g程度かけます。

次に、お酢を流し込み、1時間程度放置します。
最後に60度程度のお湯を流せば完了です。

お酢と重曹を使う方法は、キッチンに限らず、お風呂や洗面所などの水回りでも採用できるので、定期的に実施しておくのがおすすめです。

あくまでもヌメリに対して有効であり、排水口や排水トラップに有効であるだけで、直接詰まりの予防ができるわけではありません。しかし、定期的に実施しておくと、掃除がラクになるのでおすすめです。

■パイプクリーナーを使って予防する
パイプクリーナーは詰まった時以外にも活用できるため、予防としても役に立ちます。

定期的に排水口へ注ぐだけで、詰まりの原因になりうる汚れを分解してくれるためです。掃除をする時と同じように使うだけなので、特別な措置は不要です。

パイプクリーナーは排水管の中を守る役割も持っているので、注ぐだけで予防になり、掃除が簡単になります。掃除のついでにパイプクリーナーを流すクセをつけておきましょう。

まとめ

排水トラップが詰まったり、排水管に汚れが蓄積されたりすると、水が流れなくなってトラブルの原因になります。

特に、マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる場合は、自宅の油汚れが原因で近隣住民が水漏れを起こす場合があるので、より注意しなければなりません。

とはいえ、強引に詰まりを解消しようとすると排水管内部を傷付けてしまい、被害が悪化する場合があります。無理して対処するのではなく、時には業者へ相談することも検討してみてください。

定期的に予防策を施して、被害が大きくならないようにして、安心で安全にシンクを使いましょう。

わかやま水道職人(和歌山水道職人) 0120-492-315

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